インプラントとは

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インプラントとは、歯を抜いた際に、その失った部分を補うための治療法です。
最近「インプラント」という言葉はよく耳にするけれど、そもそも「インプラント」とは、何かを「埋める」ことを意味する言葉で、医学の世界では整形外科の人工関節などを骨に埋め込む治療で多くの実績があります。

歴史的にも人間は、失った自分の体の一部を何かで補うことを考え続けてきました。
古代エジプトやメソポタミア紀元前のミイラなどから既に貝殻や、動物の歯や骨を「インプラント」して歯の代わりをつくっていた事実が報告されています。

現在、インプラント治療ではまず、100%に近い純チタンでできた人工歯根(インプラント体)を歯のなくなった部分の骨に埋め込み、抜いてしまった歯の根の代わりを作ります。
その上に差し歯の要領で歯を作ってゆきます。もう一度ご自分の歯を作るようなものですから、咬み心地はほぼご自分の歯と同じです。
 
純チタンは骨と結合する性質をもち、優れた機械的性質、生体組織との親和性の高さを兼ね備えることによる、歯科領域のインプラント(人工歯根)や人工関節/人工骨といった整形外科分野での利用されています。
また、イオン化しにくいために金属アレルギーを引き起こしにくく、ピアスなどの装身具の材料として利用されています。

 人間の歯には、毎日とても大きな力が加えられています。お食事のとき、運動をするときなど、日常生活の中で歯は身体を安定させ、維持するためにたくさんの役割を果たしているのです。
 何らかの原因で歯を抜くことになってしまった場合、今までは、それらの大きな力を支える代替は、残っている他の歯、もしくは歯ぐきに頼るしか方法がありませんでした。

しかし、それだけの力を他の歯で補うのは、リスクも多く、最終的にはその他の歯も失うという結果になってしまった、という経験を持っている方も多くいることでしょう。
インプラント治療は、歯を失った部分のみを治療する方法ですから他の歯に侵襲を加えることはありません。そして、しっかりと固定された、硬いものも咬むことのできる歯を回復することができるのがインプラント治療です。

ただ、普通の歯科治療と異なり、人工の根(インプラント体)をあごの骨に埋め込むことが必要となりますので、きちんとした知識と技術を持った信頼のできる、設備もしっかりとした歯科医院で行うことが必要です。